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投稿日:2023年03月20日

「赤字」に対する考え方

事業を続けるかやめるかの判断基準を持っておく

あなたの会社は、
「このくらいの赤字なら、こう対策すれば大丈夫」
といった目安を把握していますか?

日銭商売をしている会社なら、単月ベースで見ていかなくてはいけません。
当然のことですが、余剰金がどのくらいの期間でなくなるのかも把握しておく必要
があります。
仮に喫茶店や飲食店を経営していて、余剰金が500万円あったとします。
毎月30万円ずつ赤字になるとき、計算のうえでは1年半くらいは賄えますが、その
あとが続きません。このような場合、
「半年この状態が続いたら、この商売を続けるかやめるかの判断をする」
というように、目安を決めておかなければいけません。

どんな仕事でも、この商売を続けるかどうするかをチェックすべきタイミングがあ
ります。挽回できる見込みや根拠がなければ続けてはいけません。

新規ではじめた事業であれば、1〜2年赤字であっても、3年目から黒字転換する
ということも考えられます。資本があるならば、その考え方でも成り立ちますね。
でも、その資本がなくなれば、資金繰りをしていく必要があります。
結局のところ、自分の資金力によって状況は大きく変わってくるわけです。

 

事業は3ヵ月から半年で一度見直す

ひとつの目安としては、毎月の固定ビジネスがあるのなら単月ベースで見ていき、
3ヵ月や半年、ずっと赤字続きで解消できない理由があるならば、継続するかどうか
考えなくてはいけません。
見極めのポイントは、自分の体力と、傷が浅いうちに次の展開を考えられるかどう
かというところのバランスを見誤らないこと。
規模と内容にもよりますが、わたしは3ヵ月から半年で見直すようにするのが妥当
なのではないかと考えています。
会社単位の赤字は事業年度で見ることになりますが、債務超過をしてしまったらア
ウトと言われています。金融機関からお金を借りにくくなるからです。

 

わたしの新規事業の事例

わたしも新規事業をはじめようとしていましたが、コロナ禍で営業できなくなって
ストップしている状態で、いまはマイナスにならないことだけを考えています。
制作したカタログや在庫分がきれたら、1年間ずっとマイナスになってしまいます。
でも、この事業については、わたしは2年間様子を見ようと思っていました。

コロナのこともあって、人を呼べない、商談ができない、ということも理由のひと
つ。初期投資のことやカタログ、在庫、それにともなうパッケージ商品(ケースや紙
袋など)を用意した初期費用が回収できずに、一式残ったままです。
固定費のなかにはわたしたちの日々のお金もありますが、この事業だけをしている
わけではないので、結果的に初期費用が一番大きなマイナスになっています。
それがずっと赤字のままで回収ができていないわけです。

赤字が回収できていないままでフェードアウトしていいかというと、もちろんそう
ではありません。いろいろな声かけができない現状でどのくらいまで活動してみて、
どの段階でスパッとそれ以上の活動はやめると判断するのか。
それをわたしは総合的に見て2年と考えているのです。

まったく違う分野で新規事業をはじめる場合、損失が出たとしても元の事業に影響
しないくらいの金額で行うのがいいでしょう。
2年間、まったく利益が出なくても問題ないというところを目安にしておいたほう
が賢明です。
基本的には、経費で賄える納税範囲内で考えるのがいいでしょう。