Column
投稿日:2023年09月10日
売上を伸ばすべく法人営業を開拓する場合、交渉する相手は大きく2つに分かれま
す。直接企業と交渉する場合と、仲介者と交渉する場合の2パターンです。
仲介者の場合は、身なりも含めてしっかりしているかどうかを見ましょう。
ほかに確認するのは、どんな会社と取引をしているのか、取引している相手先が見
えるか、誰とつながっていて、距離感とつながるスピードはどうかというところです。
きちんとつながっているかが見えなければ、その会社との付き合いにはあまり力を入
れなくていいでしょう。
大きな取引になると、相手先に直接会うよりも、仲介者が入る場合が多くなります。
その場合、仲介者の資質を見ます。
相手先が明確になっていれば、調査をかけたり、どういう会社でどのくらいの規模
で展開しているのか、最近の動向をWebで調べたりすることもあります。
とくにわたしが重視しているのは、相手から決済の方法、タイミングが、具体的に
明示されるかどうかというところです。
決済の話を出してこない人とは、今後のお付き合いは考えられません。
具体的な決済のタイミングや価格、決済方法についての話は、最初のタイミングで
聞きます。それに答えなかった人には、後追いをしません。
たとえば、手付金1割を支払って、完成してから残りの9割を支払いますという企
業もいます。この場合、9割は立て替えきれないので、こちらの条件とは合いません。
なるべく相手の提示してくる条件に合わせようとはしますが、最初から無理なところ
は検討の余地なしとして、その段階でお断りし、相手に期待をさせません。
金額だけではなく、決済のサイクルが合わないと資金ショートするケースも出てき
ます。
とくに、動くお金が大きい場合はなおさらです。
資金ショートはしなくても、ほかの案件に対しての余剰資金がなくなってしまいます。
では、なぜ購入者はそういう支払い方をするのでしょうか。
具体的な例で説明します。
たとえば太陽光発電を契約した場合、稼働するまでに約1年かかります。小さいも
のであれば3ヵ月〜半年でできるものもありますが、大きいものは1年〜2年、ある
いは3年かかります。
3年間の金利負担をしたくないので、とくに大手は最初に支払いをしようとせず、
あとで支払うと言ってくる傾向にあります。
その場合、わたしはどこもリスクは同じだという話をします。そのうえで
「御社だけがリスク回避をして、こちらが立て替えをずっとするような商売はしてい
ないので、せめて半々、それがどうにもならないなら、また次回お願いします」
とはっきりお断りします。
まだ買えるかもしれないという期待は一切させません。
条件に合わないにも関わらずズルズルと付き合っていると、
「この資料はありますか?」
「ここを見に行ってもいいですか?」
と条件にそぐわないのに、余計な対応に追われることになりかねません。
このように、断る基準を明確に持っていれば、ムダな動きを防ぐことができます。
相手をよく見て判断しましょう。
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