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投稿日:2021年09月1日

どん底でも人を信じきる意思を持つ

信頼していた人からの裏切り

福岡での生活を経て31歳の頃、わたしは部下とともに東京に進出しました。

それまでお世話になった方からの紹介で、ある男性を紹介していただき、

その方を社長にするという形で事業をはじめることになったのです。

その方は脚本家もしており、有名ドラマにもかかわっていたのですが、な

かなか資金繰りが追いつかず、わたしが後ろでお金を工面し、あたかも彼が

給与を支払っているように見せていました。

 

彼のきょうだいの支援も行い、社長に恥をかかせないように動いていました。

ところが、あるとき彼はわたしの部下たちに

「お前たちがこんなに頑張っているのに、大林は何もしていない。かわいそ

うに」

などと言いくるめて、部下を全員引き抜くという事態に…。

そのとき、5000万円の仕事を請け負っていたのですが、その仕事も含

めてとられてしまったのです。

結局、わたしに残ったのは借金だけでした。

まわりには誰もおらずひとりきり。

 

32歳くらいの頃のことでした。

そのときから、「人とはなんぞや」と自問自答する日々がはじまったのです。

 

「君ならできるだろ」のひと声で札幌へ

そんな折、取引先から

「北海道に行くのであれば資金を出すよ」

と言われ、

節電器の代理店を立ち上げるため、札幌に行くことになりました。

 

北海道に移ってしばらくたったとき、今度は環境商材の代理店の権利の取

得を持ちかけられました。

「大林くんなら何でも売れるだろう。お金を出すから会社をつくってやって

みなさい」

と投資家の方から出資していただけることに。

それからは、毎月1台はかならず売るというノルマをこなしていました。

知り合いや、カラオケで仲良くなった社長さんが買ってくださったり…と、

順調に販売することができました。

 

その後も、サプリメントの販売をしたり、コールセンターを立ち上げたり

と、さまざまな事業にかかわりました。

もちろんいいことばかりではありませんでしたが、どんなことがあっても

「人を信じきること」を貫いてきたように思います。

いま一緒に事業をしているビジネスパートナーにも、この時期に出会いま

した。人とのご縁はどこで、どんなふうにつながるかわからないものですね。

 

自分自身にも未熟なところがあります。

だからこそ、騙されても、裏切られても、人との出会いは大切にしていき

たい──。

いままでもこれからも、変わらず大切にしていきたいポリシーです。