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投稿日:2021年08月10日

失う恐ろしさよりも、いまできる最善策を考える

大クレームも、日頃の関係性次第でおさめられる

 

太陽光発電の仕事で、億単位の赤字になるような大クレームが出てしまっ

たことがありました。

太陽光パネルの販売時にミスがあり、販売した全パネルをほかのメーカーに

取り替えなければいけないという事態に陥ったのです。

これでは工期が延びてしまいます。

 

社長、役員一同で丸坊主にして土下座をしに行こうという話が出たほどです。

ところが、実際は先方の責任者の方に「大事な話があります」と伝えて、

わたしひとりで出向きました。

相手も察してくださり、「大事な話なら外で会ったほうがいいね」と二人だけで

会うことに。

 

概要を話すと「聞かなかったことにするから、うまく大林さんが片づけて

ください」ということで事なきを得ました。

 

謙虚に、丁寧に、関係を築く

責任者の方とは、事前に関係をつくっていたのです。

少し気難しそうな印象でしたが、はじめてお会いしてからは何度も電話を

かけ、現場でお会いしたときもお礼を伝え、会って3回目ほどのときには、

プライベートの話で盛り上がったほどです。

 

売り主の立場になると「売ってやった」という態度をとってしまう人がい

ますが、こちらが「買っていただいてありがとうございます」というスタン

スを貫いていたことで、トラブルを最小限にとどめることができました。

 

お客様の問題解決が最優先

クレームというのは、相手に迷惑をかけている状態です。

こんなとき、人は試されます。

 

迷惑をかけていることよりも、自分が受ける損失への恐怖が強くなって

しまうなら要注意。

 

もっとも最優先すべきは、お客様です。

 

とくに、お客様側の担当者の方に迷惑をかけない配慮は絶対に欠かせませ

ん。その方の立場が悪くなるような対応をしたら、二度と信頼を回復するこ

とはできないでしょう。ですから、担当者の方に上手に社内で立ち回ってい

ただくための解決方法を考えなければなりません。

 

日頃の人間関係を大切にするのは、いざというときのためでもあります。

いただいているご縁に感謝し、相手と気持ちのよい関係を築いていく人は、

トラブルを最小限にとどめられます。