Column
投稿日:2021年04月10日
自分の思ったことが相手に伝わっていないとき、思いついたアイデアの感触がいまいちよくないと感じるとき、振り返ってみてください。あなたは「伝え方」を意識していましたか?
「伝え方」は、すべてを左右します。
どんなにいいアイデアや提案を思いついたとしても、伝え方を間違えただけで、理解してほしいことの50%も伝わりません。
だからこそ、相手に合った伝え方をする必要があるのです。
たとえば、わたしが意識しているのは、堅い業種の方には、いつもよりかしこまって丁寧に。
腹を割って話を進めるのを好む中小企業の社長さんにはフランクに。
言葉づかいや態度、表情など、相手の性格まで含めて、どうしたら伝わるのかを常に考えています。
交渉も同じです。
強気な態度で押すばかりでもなく、弱気でいるばかりでもない。
「いまここで、どんな言葉を投げかければ、相手の心に届くだろう」と、わたしは常に考え続けています。
わたし自身、「伝え方」のおかげでピンチを切り抜けた経験が何度もあります。
いまも、思い出すだけで背筋がぞっとしますが、「明日までに2000万円の資金繰りをしなければならない」ということがありました。
そのとき一番可能性があったのは、取引先から売上分をいただく方法です。常識で考えれば、2000万円を資金化するには、早くても翌月入金です。でも、このときは翌日…。
すぐに購入して、明日入金してくださいという無茶な話です。
こんなピンチのときでしたが、交渉の場でいきなり先方から、「いわゆるコンプライアンスに引っかかるような企業と取引をしていませんか?」という話が出ました。そこでわたしは「惜しいです! 限りなく近いのですが違います」と返答しました。
この切り返しで相手が笑い、凍りついた空気が一気に明るい雰囲気に。
結果、翌日に2000万円を入金いただくことに成功したのです。
切り返す力は、日々、とことん考えるという習慣で身につきます。
相手に伝わるように、言葉、姿勢、まなざしにまで気をつかう。
できれば切り返しは1秒以内、かかっても5秒以内がいいですね。
これで、会話のテンポも崩さずに話を進められます。伝え方ですべてが決まるのです。
相手に伝わる「伝え方」をぜひ意識してみましょう
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